無理なダイエットで不妊症に!トップアスリートの無月経の原因

不妊治療
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女性アスリートの無月経の問題が、以前NHKでとりあげられたことがあります。

番組で紹介されたのは、2012年ロンドンオリンピック女子48kg級レスリングの金メダリスト、小原日登美さん(旧姓:坂本日登美さん)です。

ただやせるだけのダイエットも、トップアスリートと共通した危険性があり、不妊の原因にもなりますので、知っておいていただきたいと思います。

小原日登美さんは、もともと、51kg級の選手でしたが、2008年北京オリンピックでは同クラスが実施されなかったため、55kg級で出場を目指しましたが、2007年の全日本選手権で同じ階級の吉田沙保里選手に敗れたました。

翌年2008年の世界選手権で優勝したのち、現役を一度は引退しましたが、その後現役復帰。2012年のロンドンオリンピックでは、48kg級へ階級を下げて金メダルに輝きました。

トップアスリートとしての悲願が実を結びましたが、その裏には、階級を下げて出場するための壮絶な減量との戦いがありました。

現役時代から無月経の症状が・・・

48kg級で出場するための無理な減量が、女性としての機能を妨げ、現役引退してからの長い不妊治療との戦いの始まりになりました。

じつは、小原日登美は、無月経の症状が現役時代から続いていたとのこと。

結婚してから、子供が欲しいと思うようになり、不妊治療が始まったそうですが、小原日登美の女性ホルモンの分泌量は、閉経した女性と同じレベルだったそうです。

結婚された時点で、とても赤ちゃんを授かることとは程遠いカラダの状態だったことがわかります。

現在、あとどのくらいで閉経するかの判定を、女性ホルモンの分泌量を測定しておこなっていますが、単純に考えれば、すでに子供を産めないカラダになっていたといえるかもしれません。

長期にわたる無理な減量

小原日登美さんの金メダルは、女性として生きることを犠牲にしかねない無理な減量の代償ともいうべきものだったようです。

無月経の原因は、長期にわたる無理な減量!

現在、小原日登美さんは、2010年に結婚した元レスリング選手・小原康司さんとの間に二人の子供を授かり、2019年現在、自衛隊体育学校でコーチを務めています。

お二人は、無月経から不妊治療までの女性のカラダにもどるための長い闘いを教訓として、後進のアスリートや指導者たちに、女性しての体調管理の重要性について説いています。

競技者として頂点を極めることだけを追い求めてきた女性が、その後、一女性としての生き方を取り戻すまでの葛藤についても語っています。

“体重を増やさなければ生理が来ないよ”

小原日登美さんは、中学生のときに生理がきて、高校生のときはずっと不順だったとのこと。大学(中京大)になってからは、カラダも出来体重も増え、比較的規則正しかったそうです。

しかし、社会人になり48kg級にするための減量をしたとき、さらにその後のロンドンオリンピックのときには、まったく無月経の状態でした。

当時、「減量と無月経との関係」についてはよくわかっていませんでした。中学校や高校では将来のことより、目の前のことしか考えられなかった、その後も“体重を増やさなければ生理が来ないよ”と言われたこともありました。

しかし、減量して階級を落とせば勝てるという気持ちのほうが優先していたと語っています。

また、減量によって精神的なバランスも崩したことを明らかにしています。過食症や拒食症になったこともあるようですが、周りから言われても本人はその精神面の異常には気付いていませんでした。

いま考えると、おかしかったなというところはありました、とインタビューアーに語っています。

大学のとき、1年以上無月経などの症状を心配した親が、医療機関へ連れていってくれたそうです。また、大学のコーチも受診をすすめてくれたそうですが、当時は真剣には考えていませんでした

現役引退してカラダの大切さを自覚

引退後、カラダを休めて、体重もしっかりあることが大事なんだということを感じたと語っています。

自分のカラダを知っておくことが大事、しっかり生理があるかないか、カラダに不安があれば、両親や友達など周りの人に相談すべきです。将来家庭を持って、子供を産んで、将来孫を抱きたいという気持ちもあるので、親がしっかり考えてあげることも必要です。

小原日登美さんのようなケースは、トップアスリートにかぎりません。無理なダイエットなどをしているかたにも、無月経は起こり得る症状です。

ヒトのカラダを正常に維持するために必要なカロリーがありますが、若い女性の場合、つい行き過ぎたダイエットになりがちです。

栄養バランスを含めて、今一度見直してみるのも良いかもしれません。

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