イノシトールは、お米に含まれるビタミンB様物質として、肝臓に良い成分と言われてきましたが、かつてはそれほど注目されることはありませんでした。
しかし、最新の研究では、パニック症候群の治療効果や、体内時計の調整機能の作用についての報告もあるようです。
母乳にも含まれるイノシトールは、アメリカの乳児用ミルクに配合され、国内でも特別用途食品の乳児用調製粉乳として、生体内で効果がある成分として表示の許可基準に組み込まれようとしています。
日本食品分析センターの資料では、つぎのように説明しています。
発育因子や抗脂肪肝因子として作用し,最近では脂肪肝や動脈硬化の予防のほかに脳細胞に栄養を与えるなどといわれています。
欠乏状態になると脱毛や発育不全, 脂肪肝になると言われています。
イノシトールにもさまざまな種類がある
イノシトールには、9種類の異性体があり、生物活性があるのは「ミオイノシトール」だけです。そのため、一般的にイノシトールと言えば、ミオイノシトールのことを指します。
ちなみに、「ミオ」は”myo”と書き、筋肉を意味する接頭語。
myo-イノシトール以外に、cis-イノシトール、epi-イノシトール、allo-イノシトール、muco-イノシトール、neo-イノシトール、chiro-イノシトール、scyllo-イノシトールがあります。
不妊症とミオイノシトールの関係
9種類あるイノシトールのなかでも、ミオイノシトールには多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、糖尿病合併不妊症、成熟卵子(MⅡ卵子)がなかなか取れない症例等に有効であるなどの報告があるようです。
ミオイノシトールには、卵子と胚の質を改善させるなど、胚の発生に重要な役割を担っているとのこと。海外では、多嚢胞性卵巣症候群の患者さん向けのサプリメントも使われているようです。
イノシトールを含む食品
イノシトールは、穀物類や果実などに、フィチン酸として存在し、動物ではイノシトール・リン脂質として各臓器や筋肉組織中に分布しています。
おもな食品の含量は、次のとおりです。
食品 | イノシトール含量(mg/100g) |
ジャガイモ | 97 |
アスパラガス | 29~68 |
グレープフルーツ | 117~199 |
豆(白) | 238~440 |
豆(赤) | 249 |
エンドウ | 116~235 |
アーモンド | 278 |
ピーナッツ | 133~304 |
米 | 15~30 |
小麦 | 142~1150 |
牛肉 | 9~37 |
マグロ | 11~15 |
※日本食品分析センターの資料から抜粋:原典は「ビタミン事典」
イノシトールはカルシウムが多い食事では半減する
日本食品分析センターの資料によれば、イノシトールは腸管から吸収されますが、カルシウムが多い食事の場合、イノシトールの利用が半減されてしまうようです。
イノシトールの安全性について
イノシトールは、水溶性のビタミン様作用物質の一種です。
ビタミンは、体内でつくることができない、あるいは体内ではほとんど合成できない成分として、食事などで外から摂取しなければならない栄養素のことです。
それにたいして、イノシトールは体内で合成することができる成分なので、ビタミン様作用物質といいます。かつて、イノシトールはビタミン類として分類されていたこともあるようです。
水溶性なので、過剰に摂取されたとしても、尿となって排出されるので、厚生労働省から、健康を損なうおそれがないことが明らかにされています。
母乳に含まれるイノシトール
イノシトールは、赤ちゃんのための粉ミルクに配合されるように、もちろん母乳に含まれている成分です。
いろいろなイノシトールがあることは、先ほど説明しましたが、母乳に含まれるイノシトールは、ミオイノシトール:40に対して、カイロイノシトール:1の比率になっているとのこと。
海外の論文にも、この配合が良いとの報告があるようです。
糖のコントロールや細胞の成長に必要な成分ですが、効率よく体内吸収させるためには、この比率が理想的と考えて設計された妊活サプリがあります。
それが、ミオイノシトールサプリ「ミオール」です。
授かれないのは糖代謝が原因?
糖のコントロールがうまくいかないと、女性のリズムが不安的になり、子供を授かりにくい状態になると言われます。
「ミオール」が、妊活サプリとして、「葉酸」のほかにイノシトールを配合している理由は、イノシトールの糖をコントロールする働きに着目したからだそうです。
ミオイノシトールは何からつくる?
「ミオール」に配合されるミオイノシトールは、国内の農家が生産する純国産米を原料として作られます。
精米のときにできる米糠(ぬか)には、多くの栄養素が含まれていますが、そこから抽出精製することで、純度の高いミオイノシトールを作っています。
カイロイノシトールは何からつくる?
カイロイノシトールは、「ミオール」の場合、トルコやキプロスなど地中海原産のキャロブ(イナゴ豆)から抽出。
医薬品・医薬部外品の製造管理及び品質管理を満たした海外のGMP工場で生産しているとのことですから、安心して飲むことができます。
まとめ
妊活サプリは、妊娠しやすい体調にととのえるのをサポートしますが、子供の授かりを約束するものではありません。
しかし、年齢とともに妊娠確率が減少していくことを考えると、早い段階から体調を整えたほうが良いことは間違いありません。
ここで紹介した、イノシトールサプリ「ミオール」は、男性にも必要な栄養素が含まれていますから、男性女性二人で飲まれる方もいるようです。
妊活中のお二人には、早目に試していただきたいサプリメントなので、この記事で紹介いたしました。
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